遺言書のすすめ
私は、とあるご夫婦と仲良しでした。
そのご夫婦には、子供がいませんでした。
そのご夫婦は、「遺書みたいで縁起が悪い」と言い、遺言を書きませんでした。
そして、ある日、奥様が先にお亡くなりになりました。
子供がいない夫婦の場合、配偶者のほかに相続人になるのは親。
親もすでに他界していたため、次の相続人にあたる、兄弟姉妹が相続人となりました。
兄弟はなんと8名。その中ですでに亡くなっている方がいたため、亡くなった兄弟の子供たちまでもが相続人になります。
話し合いがまとまるまでには、2か月以上かかりました。
どこにどんな財産があるのか、まず調べなければなりません。
さらに、全員を呼びよせ、全員の実印と印鑑証明書を何通も用意し、気が遠くなるほどの書類を作成するはめになったのです。
話し合いがまとまらなければ、裁判所での話し合いにもつれる場合もあります。仲の良かった兄弟ですら、いざとなると「もらえるものは少しでも多く欲しい」という気持ちになるものです。
この時を境に、兄弟仲はギクシャクし始めました。
遺されたご家族に、こんな苦労をさせたにためにも、「お手紙」を遺してあげましょう。
「遺言書」は「遺書」ではありません!遺される家族へのお手紙です。
遺言書は、ご子息のために、大切な財産の使い道を決めることができる意思表示の方法です。ご子息が遺産を巡って争う姿など考えたくはないものですよね。また、遺言書を書くことにより、ご家族への感謝の気持ちを形として残すことができます。
※遺言書は満15歳から作成でき、書き直しは何度でも出来ます。
遺言書を書いたほうがいい人とは?
次のような項目に心当たりのある方は、遺言書を書くことをお考えください。
□孫や兄弟など、法定の相続人以外の人に財産をあげたい
□相続人の中に、財産を残したくない人がいる
□血のつながらない人だけど、お世話になったあの人に財産をあげたい
□身寄りがない
□自分がいなくなった後、ペットの世話をしてほしい
□遺産を寄付したい
□相続人がたくさんいる
□内縁の妻がいる
□連れ子がいる
□介護が必要な相続人がいる
□不動産を持っている
□遺言で子供を認知したい
□事業を承継させたい人がいる
etc.
遺言書の種類
遺言書には大きく分けて次の種類があります。
自筆証書遺言
(自分の直筆で作成)
作成サポート料金・・・10,000円~
メリット
費用がかからない。
遺言書の存在自体を秘密に出来る。
デメリット
自分で保管しなければならない。
誰かが遺言書を発見した場合、家庭裁判所での「検認」※手続きが必要。
日付がもれていたり、書き方によって無効になってしまう場合がある。
公正証書遺言
(公証人に内容を伝えて、それを基に公証人が作成)
作成サポート料金・・・50,000円~
メリット
改ざんされる危険がない。
公証役場で保管されるので安心。
家庭裁判所での「検認」※手続きが不要。
デメリット
費用がかかる。
公証役場へ出向く等の手間がかかる。
秘密証書遺言
(自分で書いて封をし、封をした状態で、公証人の前で、自分が書いた遺言書である旨を言う)
メリット
遺言の内容を秘密に出来る(封をしてから公証人の前で申述をするので遺言書の存在自体は知られる可能性があります)。
ワープロで書いてもよい。
デメリット
やや費用(公証人手数料)がかかる。
手間がかかる。
誰かが遺言書を発見した場合、家庭裁判所での「検認」※手続きが必要。
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※「検認」手続きとは、家庭裁判所でその遺言書の存在を確認することです。
〈当事務所では、もっとも確実にご意思を残すことが出来る公正証書遺言をお薦めいたします。〉
公証役場に出向くことが出来ない場合には、公証人が出向いてくれます。
文字を書くことが出来ない方でも作成できます。
公証役場に保管されるため、紛失する恐れもありません。
公正証書遺言の作成のお手伝いをさせていただいておりますので、
お気軽にお問合わせください。
遺言書作成の流れ
遺産や相続人の状況を調査いたします。
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戸籍謄本、住民票、評価証明書、登記簿謄本など必要書類を取寄せます。
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依頼者様と相談しながら、原案を作成します。
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事前に公証人と打ち合わせをし、公正証書遺言作成の日程を決めます。
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一緒に公証人役場に出向き、公正証書遺言を作成いたします。
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